浅草 酉の市

熊手の買い方・熊手商さん一覧

「さすが縁起物、値段があって無いとは言うものの、いくらするのか見当もつかない」「威勢のいい熊手屋さんに無理矢理買わされたらどうしよう」等々、熊手を買いたいけれど、買い方がわからないという「熊手初心者」に、「上手な熊手の買い方」の一例を伝授しましょう!

1.まず小ぶりの熊手から始めよう

小ぶりでもしっかり作り込んである熊手がたくさん出ています。

[1,000円ぐらいの豆熊手もありますが、売れ筋は10,000~50,000円です。
まず、予算を決め、境内を見て歩きます。熊手は買い始めたら毎年大きくしてゆくのが良いといわれます。始めから大きすぎるものを求めないように注意しましょう。
数百軒もの熊手屋さんがあり、デザインもそれぞれです。じっくりと見て回り、一番気に入った熊手を見つけてください。

2.威勢良い熊手商さんとの駆け引きを楽しもう

笑顔の商談の首尾はいかに

お気に入りの熊手屋さを見つけて店の前に立つと、すぐに威勢のいい掛け声が飛んできます。ここでたじろいではいけません。まず、予算より少ない額を言ってみます。熊手屋さんはきっと、あなたが欲しいなと思った熊手より小さい物をすすめてくるはずです。
さてそこからが、酉の市名物「熊手の商談」、熊手屋さんとお客さんとの笑ったり騒いだり、あの手この手のバトルの始まりです。骨董市やフリマのつもりで駆け引きを存分に楽しんでください。

3.商談を決め、粋な「だんな」になりきろう

交渉が成立したお客さんに開運の酒をふるまう店もあります。

いよいよ商談も大詰め、どれだけ値切れるかは腕次第です。うまくいけば熊手屋さんの気っぷのいい「まけた、まけた」の声が聞けるかもしれません。でも、昔は値切った分だけ「ご祝儀」として店においてくるのが粋な熊手の買い方とされていました。
買った(勝った)まけた(負けた)と言い交わして商談を楽しんだ後、お客はご祝儀を出してちょっとしたお大尽気分を味わい、熊手屋さんはご祝儀をいただいてより儲かった気分を味わったのです。

4.家内安全、商売繁盛の手締めは思い切り威勢よく

全員で威勢の良い手締め

求めた熊手はお店の中央にかかげましょう。周りに集まった熊手屋さんの威勢のいいかけ声で、手締めとなります。「家内安全・商売繁盛」と大勢で手を打つ瞬間は最高です。
熊手とともに来年の福を手に入れたお客さんと、差し上げた熊手屋さん、お互いに「有り難うございました」の言葉とともに笑顔がこぼれます。

5.熊手は高くかかげて持ち帰ろう

大きな福をかき込むように熊手を高くかかげて意気揚々と帰ります

帰りは、来年の酉の市までの1年間、より大きな福をかき込んでくれるように願って、熊手を正面に向け高くかかげて歩きましょう。また、毎年のご贔屓さんとして馴染みになった店では、入山(お客の名前を江戸文字で書き上げた札)を差してもらえます。

6.小さく可愛い熊手も勢揃い

ご御贔屓さんの熊手に差す入山
インテリア小物にもなるかわいい熊手

翌年には前年に買った熊手を納めに来ましょう。酉の寺長國寺では納められた熊手を、ていねいに浄めています。

熊手は商売をしている人が求めるものと思われがちですが、最近では和風小物などとして使うデザイン熊手も多種あります。じっくりのぞいてみて下さい。

熊手商さん一覧

酉の寺長國寺境内の熊手商、妙見講の看板

酉の寺長國寺の境内に出店している熊手商さんは、その多くが日本全国の熊手屋さん達に部品を提供する元締めです。
福々しいおかめ面造りを得意にしてきた店、太い竹爪を曲げることが出来た店、文化熊手を考案した店、など先代さんをたどるとそれぞれが得意技を持っていました。
今では部品のほとんどが機械造りになったとはいえ、代々の家の技を受け継いでいますのでじっくりご覧になってお気に入りを見つけて下さい。

手締め

店によって「手締め」もさまざま。 熊手の商談が成立して威勢よく手締めを打ってもらうと、これぞ酉の市と感じる瞬間です。実はこの手締めも熊手商さんそれぞれに特徴があるんですよ。来る年の福をあくまで威勢よくかっ込む手締め。昔っからの商売繁盛を取り込む手締め。ゆるりと福の神がやって来て幸せを引き寄せてくれそうな手締め。福の神が勢揃いして宝船でノッ込んでくるような開運手締め。等々。

詳細配置は、当日現地にて熊手商マップをご確認ください

詳細配置は、当日現地にて熊手商マップをご確認ください
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